
ダニはペットに寄生したら貧血やアレルギーなど深刻は症状になってしまう場合があります。
草むらに多く生息しているダニはお散歩中にくっついてしまう場合が多いですが、捨て犬や迷い犬はまずダニに寄生されていると思わなくてはなりません。
今回はダニについてよく知らなかった頃のエピソードです。

ペットたちを「くん」「ちゃん」付けにしております。人間の子であれば我が子なのにお恥ずかしいことだと思いますが、ペットたちの場合は愛称として捉えていただきたくお許しください。
今はできない!?捨て犬を抱っこして電車に乗ったこと

わたしがまだ学生の頃なのでかなり昔の話ですが、大好きな歌手のコンサート帰り、駅へと向かっていた時です。
橋の欄干に汚い紐で繋がれた茶色いミックスの仔犬がいたのです。
カラダ全体かなり汚れていて、繋がれていた紐はなんとボロボロの男物のベルトでした。
ずっと繋がれっぱなしだったようですが、誰も興味なさそうにただ横を通り過ぎて行きます。
私は思わず近づいたものの夜も遅かったので帰りの電車がなくなってしまいます。
とにかくその仔犬を抱きかかえて駅まで行きました。
電車に犬を乗せる場合は『手回り品扱い』になるのは知っていたので、窓口に行き切符を買いました。
その仔犬はわたしのコードでグルグル巻きにしていたのですが、特に駅員さんに咎められもせずに電車に乗れたのです。
それは時代のおかげですよね!
今はきちんと鉄道会社のルールに従った大きさのケースに入れないと乗れません。
動物アレルギーの乗客に対しても気をつけなければいけません。
当時はコートで覆って、周りを友人に壁を作ってもらって一応他の乗客に見えないよう隠しながら乗って家まで連れて帰りました。
「ダニは恐ろしく巨大化する」コミックエッセイ第5回


マダニはもの凄く巨大化する!!

コンサートの帰りに出会った保護犬は名無しだったのでとりあえず「ナナちゃん」と呼んでいました。
そのナナちゃんについていたダニは『マダニ』だったのです。
そのころはインターネットはなく、なんでもすぐには調べられない時代でもありました。
「ダニは小さいもの」と思い込んでいたわたしはいつも獣医さんにいろんな事を教えてもらっていました。
『マダニ』の特徴として、初めは1mm程度の大きさが、吸血することによって100〜200倍にまで膨れ上がり、大きなものでは500円玉ほどになるダニもいる。
ナナちゃんに喰らいついていたダニはヒマワリの種くらいの大きさで、形が本当にヒマワリの種のような形でした。
平べったくて、黒光りしていて、ツルツルしていたのでダニとは思えず「カサブタかも知れない」「何か悪い腫瘍だったらどうしよう」などと真剣に考えていたのです。
日本には10種類以上の『マダニ』が生息していて丸い形のダニばかりではない。
何かわからずこねくり回していたわたしです……。気持ち悪い!!
しかもそんなに大きくなるほどナナちゃんの血を吸っていたのかと思うと、とても腹立たしいことです!
マダニが引き起こす怖い症状

『マダニ』が原因の病気があります。
ペットたちに辛い思いをさせないために要注意です!!
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
この病気の原因となるウィルスを持ったマダニに噛まれることで感染し、数日〜2週間ほどの潜伏期間があり、その後発熱や咳、嘔吐、下痢などの症状が現れます。
重症になると血液中の血小板が減少し、出血が止まらず死亡することもあり、死亡率は20%となっています。
マダニに噛まれた犬や猫などのウィルスの汚染された唾液によって感染したケースもあるらしく、人間も注意しなければなりません。
ライム病
スピロヘータという細菌をマダニが媒介して発症する、人間と動物の共通感染症です。
仔犬や老犬など免疫力の弱い犬が感染した場合、数日から数年の潜伏期間後、元気がなくなり発熱や食欲不振、神経症状などが現れます。
人間に感染した場合、皮膚症状や多発性関節炎、神経過敏や歩行異常などの神経症状などがみられます。
憎い存在のマダニ!

調べてみると『マダニ』の恐ろしさがわかりました。
ナナちゃんの時は知らなかったとはいえ、わたしはかなり危険な行為をしてしまってたんだと思います。
獣医さんがマダニを潰した時わたしはかなり驚いたのですが、生命力がとても強いダニに対してはあれだけのことをしないとダメなんだと今ならわかります。
もしもダニがついてしまったら、早めに動物病院で処置をしてもらうことが大切ですね。
『コミックエッセイ』第5回目、お読みくださりありがとうございました!