
お散歩大好きなペットにとって、ダニは恐ろしい寄生虫です。
寄生すると皮膚に痒み、炎症、貧血などの症状をもたらし、最悪な場合は命の危険もあります。
お散歩の最中に寄生されることが多いため、ダニについて調べてみました。
ダニの画像は見た目だけでもグロすぎるので載せていません( ゚д゚)
最も身近で厄介なマダニとヒゼンダニ!

我が家の歴代のワンコたちはお散歩中に草むらに入るのが大好きでした。
ダニが怖くて草むらは出来るだけ避けていても、どこからかダニがくっついてきてしまうこともありました。
特に放浪していた保護犬はダニがたくさん皮膚に食らいついていることが前提なので、まず初めにダニのチェックをするのが大変な作業だったのです。
マダニについて
マダニの特徴
1年のうち1月と2月以外は活動しており、5〜9月の暑い時期が特に活発に活動しています。
森だけでなく近所の草むらにまで生息しているので、犬に寄生するダニの中でも最も身近なダニと言えるでしょう。
お散歩やドックランで遊ばせる時には注意しなければいけません。
犬や猫を好んで吸血し、初めは1mm程度の大きさですが、吸血後は100〜200倍にも膨れ上がり、3cm程にまで大きくなるダニもいるのです。
大きくなると肉眼で簡単に見つけられます。
しかし、吸血するときに口器を皮膚に埋め込むために簡単に剥がれないので、できれば動物病院で処置してもらいましょう。
マダニの症状
マダニは一匹でも大量に血液を吸うため、たくさんのマダニに寄生されると貧血症状を起こします。
マダニが分泌する唾液によってアレルギー性皮膚炎になり痒みを引き起こし、吸血箇所から菌が入ると皮膚炎や感染症を起こしてしまいます。
マダニを媒介にして感染するさまざまな病気があり、発熱、全身の痙攣、食欲不振、脳神経への影響がある『ライム病』や、発熱、貧血、黄疸などの『バベシア症』にも注意が必要です。

マダニの治療方法
マダニを見つけても自力で無理にとってはいけません。
マダニは頭を皮膚の奥深くまで突っ込んで噛み付いているため、簡単には剥がれません。
無理にとってしまうと頭部から胴がちぎれてしまいペットの体内に残ってしまいます。
そしてそれが化膿の原因になってしまうのです。
マダニは体内にウィルスや細菌などを持っているため人間に感染する場合もあります。
見つけた場合には動物病院でダニの駆除薬などの処置が安心です。
専用のピンセットを使用して取る場合も慎重に対処してください。
マダニの予防方法
マダニは草むらに多く生息しているため、草むらを避けることが大切です。
散歩や屋外で遊ばせる時は出来るだけ草むらが少ない場所を選んでください。
屋外から戻ったら必ず全身をブラッシングなどで必ずチェックします。
定期的に、マダニ駆除薬を使用する際はかかりつけの獣医さんに相談してください。

ヒゼンダニについて
ヒゼンダニの特徴と症状
ヒゼンダニはとても小さいため肉眼では確認できません。
別名『疥癬(かいせん)』とも呼ばれ、皮膚の中に入り角質層にトンネルを掘って繁殖、排便をします。
そして「疥癬症」を引き起こすため、強い痒みを伴います。
お腹や足の先、肘など毛の少なくて柔らかい場所に炎症やカサブタなどができ、耳に寄生したものを『耳ダニ』と呼びます。
「耳ダニ」の場合は耳垢の変化が見られ、真っ黒な耳垢が特徴です。
『ベタベタした耳垢』や『かさついた耳垢』がありますが、どちらもヒゼンダニの排泄物や分泌物によるものです。
犬が頭をよく振ったり、耳を後ろ足で引っ掻いていたりしたら耳ダニによって痒みがあるのかも知れません。
放っておくと外耳炎や中耳炎にまでなってしまうので、早めに動物病院に連れて行ってください。
ヒゼンダニの治療方法
顕微鏡で見ないとわからないので、早めに動物病院で検査を受けてください。
動物の体内での生息期間が短いため早期治療をすれば長期の治療にならずに済みます。
注射によるダニの駆除薬の投与や抗生物質の服用など、完全に死滅するまではきちんと獣医師さんの指示に従ってください。
「耳ダニ」についてもダニ駆除薬の他に耳の洗浄が必要です。
「耳ダニ」は耳垢をエサにして成長するため、耳の中を綺麗にしなければいけません。
長期の治療を必要とする場合は獣医師さんの指示に従って、継続的なケアをしてください。
ヒゼンダニの予防方法
定期的なブラッシングとシャンプーで痒みのある場所がないかチェックします。
ヒゼンダニは伝染性が強いので、寄生されているペットとは接触してはいけません。
多頭飼いの場合は完治するまで隔離しましょう。
毛布やタオル、おもちゃなども分けてください。
耳ダニに感染しているコも他のコに感染させないように注意。
身の回りを清潔にし、ひとへの感染も注意して寄生されているペットとの接触後は手を消毒をしてください。
ヒゼンダニは水分がある環境が好きなので、耳の洗浄後は特に水分が残らないようによく拭いて、しっかりと耳の中の掃除をしてください。
ダニの寄生を避けるために

ダニの中でも特にペットたちを苦しめる「マダニ」と「ヒゼンダニ」について調べてみました。
ダニに寄生された後の治療は長期間に渡ります。
可愛いペットたちの健康を損なう恐ろしい存在なので、出来るだけ寄生されないように、『草むらに入らないこと』と『日頃からブラッシングやシャンプーなどで皮膚のチェック』を徹底するしか避けられないようです。
日常のダニ対策はとても必要なことですね。